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2012年8月31日金曜日

僕はできないことではなく、できることを考えている(オスカー・ピストリウス)

9月になっても相変わらず厳しい暑さが続いています。
今年の夏は7月27日からロンドン五輪が開催され、
また8月30日からはパラリンピックが開幕しました。
障害をお持ちのたくさんの選手が、ご自分の能力を生か
して、さまざまな競技に取り組まれています。

陸上競技の南アフリカ代表の義足のランナー、オスカー
・ピストリウス氏は、ロンドン五輪・パラリンピックとも
に出場。 彼の言葉「いつも言いたかった。僕はできない
ことではなく、できることを考えている、と。そうすれば、
子供達は義足の人をみても障害者とは思わなくなる。」

「できることを考える」というこの言葉は、障害の有無に
かかわらず、「人生を生きる知恵」として、とても深い意味
があるように思います。

たとえば、車いすに搭乗されている方にとって海水浴は、
「できないこと」でしょうか?

一般的な車いすは砂浜で、前輪が埋まってしまい全く動けな
くなります。波打ち際にいくことすらできません。車いすは
水に浮かないので当然、海に入ることはできません。しかし、
「海水浴ができる車いす」は存在します。

アウトドア用車いす「ランディーズ」は、超低圧のバルーン
タイヤで普通の車いすでは走行できない海岸、波打ち際を走行
でき、海水に浸かるような状況下でも錆びないようにできてい
ます。もちろん車いすのまま海に入り、海水浴を楽しめます。

設置場所は多く、大阪近郊では
兵庫県(県内各海水浴場)・国民宿舎須磨荘(シーパル)
白浜海水浴場・伊勢志摩バリアフリーツアーセンター等々、
北海道から沖縄まで本当にたくさんあります。

「ランディーズ」はアメリカ製で介助用です。タイヤが分厚く
まるまるしていて、ちょっとかわいらしい感じがします。

自操式ではフランス製の「ヒッポキャンプ」があります。
こちらは、ランディーズとは形状がまったく違います。
スポーツ用?と思う程おしゃれでスタイリッシュです。
あまり普及はしていませんが、近場では三重県の伊勢志摩バリア
フリーツアーセンター(鳥羽市)に置いてあります。

今年の海水浴シーズンは終わってしまいましたが、
車いす利用者の方々にとって、海水浴が「できないこと」では
なく、「できること」として、来年はエンジョイしていただけたら
という思いで、このブログでご紹介することにしました。

今回は海水浴に関することでしたが、さまざまな企業が、ちょっと
した工夫や優れた技術を駆使して、役立つ製品をたくさん世の中に
送り出しています。
ATCエイジレスセンターの一員としてそういう情報をこれからも
皆様にお届けすることができれば幸いです。

(フロアスタッフ Y.S)



【ATCエイジレスセンター事務局からのお知らせ】
残念ながら現在のところ、
ランディーズ
ヒッポキャンプ
共に、ATCエイジレスセンターには展示しておりません。
あしからずご了承下さい。


2012年8月19日日曜日

いつか、思い出して

残暑お見舞い申し上げます。
毎日暑いですね〜。

夏休みのこの時期、ATCエイジレスセンターにはご家族連れや
学校の課題で見学される学生さんが沢山いらっしゃいます。

学生さんは車いす体験や高齢者疑似体験などを希望される方が
ほとんどです。
高齢者疑似体験では、高齢者の不安定な歩行を体験することが
できます。両足に装具をつけて、膝の曲げ伸ばしや足の上げ下げ
がしにくい状態にするのですが、先日、お客様からこんな質問を
頂きました。

「なぜ、わざわざあるきにくい状態にするのですか?」
「今、それを体験することにどんな意味があるのですか?」

例えば、階段を下りている高齢の方を見かけたときに、
大変そうだなとか、しんどそうだなと思うことがありますよね。
そんな風にその人の気持ちを想像することはあっても、実際に
痛みや辛さを感じることはなかなかないのではないでしょうか。

体験することで身体のどこに負担がかかるのか、どのように不安
定なのかなどを実感することができます。
少しでも感覚や気持ちを知ることが何かに気づいたり、考える
きっかけになり、なるべく手すり側を空けて歩こう、など、日常の
心がけや思いやりに繋がっていくと幸いです。

今は意味がないと感じた方でも、この体験をいつか思い出すことが
あるかも知れません。

ATCエイジレスセンターにお越しの際には是非何か体験をしてみて
くださいね。

(フロアスタッフ M.T)

2012年8月1日水曜日

杖について

最近、歩行が困難になってきた、
高齢になるにつれて、腰、膝、股関節が痛んだり、
筋肉が衰え、運動機能が低下し、身体がふらつく、といった
症状が見られることはありませんか?(麻痺なども)

そういった方は、
歩行の補助として杖の使用を考えてみては如何でしょう。

杖を使うことにより歩行機能を補い、歩行への負担を軽減し
自立への意欲も向上されます。

材質もアルミ(主流)、カーボン(軽く変形しにくい)、
チタン、木製などがあり、タイプも折りたたみタイプ、
伸縮タイプなどがあります。

また、

① C字型杖:体重をかけると杖がたわんでしまうことがあるので、
体重をかけるのには向いていません。

② T字型杖:握る時に人差し指と中指の間に杖のフレームを挟んで
体重をかける普及しているタイプ

③ 多脚型杖(多点杖):杖先が三脚から五脚に分かれている。

④ 前腕固定型杖(ロフストランド クラッチ)
:支柱握り部と前腕を指示するためのカフ部分がある。

⑤ L字型(オフセット型):フレームを挟まないでグリップを握る
ので安定して歩くことができる人もいる。

など、ほかにも様々な種類があります。
選ぶ時は、身体の状態などを医師やPT(理学療法士)といった専門家
に相談することが大切ですが、自分好みのおしゃれな杖で楽しく、安心
して外出できればいいですよね。

ATCエイジレスセンターでは、この様な杖を多数展示しています。
一度見学にお越し下さいませ。
お待ち致しております。

(フロアスタッフ N.N)